「不思議の国のアリス」といえば140年以上も前に書かれた作品であるにも関わらず、いまだに多くの人の心をとらえています。視覚的に直接楽しめる飛び出す絵本「不思議の国のアリス」もとってもステキですよ。
「不思議の国のアリス」が大好きな方はたくさんいらっしゃると思います。
もちろん、私もその1人。
飛び出す絵本も子供の頃に初めて見たのですが、いまだにその時の感動を
忘れることができないくらい鮮烈でした。
私が初めて手にした飛び出す絵本は「魔法のマコちゃん」。
まだ、5歳前後だったと思うのですが、テレビアニメで観るのとはまるで違う
飛び出す絵本で観る「魔法のマコちゃん」の世界に夢中になったものです。
人魚になったマコちゃんが水中で吐き出す空気の泡に、なぜかとっても
感動した記憶があります。
アニメも視覚から入るものに違いないのですが、同じ視覚から入るものでも
漠然と観ているだけでも良いテレビアニメと、実際に目の前で立体的に見える
触ることができる、という違いは相当大きいようです。
自分が経験していることなので解るのですが、飛び出す絵本は子供の情操教育や
親子のコミュニケーションツールとして、とても優れていると思います^^
飛び出す絵本といえばロバート・サブダさん、というくらい有名な
ポップアップ作家でありペーパーエンジニアでもある、飛び出す絵本の第一人者。
ファンタジー小説の双璧「オズの魔法使い」の飛び出す絵本も手がけています。
そのロバート・サブダさんが作り出した、不思議の国のアリスの飛び出す絵本は
登場人物やそれぞれのキャラクターの持ち味が生かされ、とても精巧な作り。
アリスが不思議の国で、ハートの女王を怒らせ兵士達に追われるシーンなど
子供はもちろん、大人の方でも充分楽しめると思います。
ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」の原作に忠実に作られているうえ
ヴィクトリア朝風の覗きからくりがあったり、多面的な作り方をしているため
視覚的な楽しみだけでなく、あれこれ触って楽しめる仕掛けがたーっぷり。
原作の「不思議のアリス」同様、何度でも手に取り、読み返したくなる一冊です。
飛び出すページだけではなく、お話だけのページにもちゃんと楽しい仕掛けが
ほどこされているので、子供より大人のほうが楽しんでしまうかも?^^
「不思議の国のアリス」の挿絵画家ジョン・テニールの描いた、独特でクラシカルな
雰囲気たっぷりのイラストが、ポップアップになって触って、見て楽しめますよ。
「不思議の国のアリス(Alice's Adventures in Wonderland)」は、ルイス・キャロルの
ペンネームで、イギリスの数学者チャールズ・ラトウィッジ・ドジソン先生が
1865年に書いた児童文学書です。
この「不思議の国のアリス」が、初夏の昼下がりにボートに乗っているとき
一緒に乗っていた3人の姉妹のために、即興で作った物語が元になっていることは
有名なお話ですよね。
その後、物語の主人公だった二女、アリス・プレザンス・リデルという少女に頼まれ
お話を文章にし、ルイス・キャロルみずから挿絵を描いて「地底の国のアリスの冒険
(地下の国のアリス)」として、アリス・リデルにプレゼントします。
この「地下の国のアリス」は、友人の児童文学作家ジョージ・マクドナルドにも
送られていて、強く出版を勧められましたが、キャロルはその気がなかったようです。
しかし、マクドナルドの息子が「こういうお話ならたくさん読みたい」と言った
一言から出版を決意し、倍近くの文章を加筆、ジョン・テニエルにイラストを
依頼して「不思議な国のアリス」が出版されました。
人間の言葉を話す動物やトランプたち、誕生日でない日をお祝いする帽子屋など
摩訶不思議な登場人物や世界観が、何とも楽しい物語になっています。
「不思議の国のアリス」には「鏡の国のアリス」という続編も出版されていて
ディズニー映画の「不思議の国のアリス」など、『不思議の国』と『鏡の国』の
両方を合わせた映画や本もいくつか製作されています。
飛び出す絵本「不思議の国のアリス」のどこに魅力を感じるかは人それぞれ、その感性の違いを知るのも楽しいものです。不思議の国のアリスの飛び出す絵本を見て感じたことを子供と話せば、その子の視点や感性もわかるし面白いですよね。
Copyright 飛び出す絵本in不思議の国のアリス 2008